アメリカの写真家「E・J・ベロック(Ernest James Bellocq)」による娼婦達の写真集、アメリカ南部の街ニューオーリンズに生まれた彼は幼少の時の病が原因で額部分が肥大化してしまったそうで、その容貌のせいで友人もほとんどいない生涯だったと言われている。
そんな孤独な人生を送っていた彼の密かな楽しみが「ストーリーヴィル(Storyville)」と呼ばれていたニューオーリンズの娼婦達の写真を撮る事だったそうで、彼は恐らくは相手をして貰っていた娼婦達に写真を撮らせて貰いそれを密かに集めていたようである。
彼は写真家として活動していた訳では無く、これらの撮影した写真はほぼ誰の目にも触れる事も無く保管されていたそうだが、彼の死後に発見されたそれらの作品が地元のアートディレクターの手に私、さらにはそれらを写真家のリー・フリードランダーが買い取り世間に公表したのがきっかけで世に知られるようになったそうである。
詳しい記述は下記のサイトにされているのでE・J・ベロックに興味の沸いた方は是非とも合わせてご覧頂きたい。
それにしてもE・J・ベロック本人にしてみればこっそり趣味で撮り貯めて居た物が世間に公表されてしまったのだから、もしも霊魂なんて物が本当にあるのだとしたら、彼はきっと草葉の陰で赤面している事だろう。
動画リンク:E.J. Bellocq - The girls of Storyville - Photography +18
そんな個人の密やかな趣味ながらも世間で評価をされているのは、やはりその撮り方に気品や芸術性が感じられるからだろう。単なる趣味だったら後で自分で見て自慰行為に使うような写真を撮ってしまうのが一般的な人間だと思うのだが、上記の動画を見て頂ければ分かるように、そんな直接的なエロスは一枚も無い。
美術館においてある裸婦画のように、あくまで女性全体及び女性の表情等を主眼においており、ヌードはそれらを引き立てるパーツに過ぎないのである。
それにしてもこの時代は陰毛どころか腋毛すら処理する概念が無く、上も下もモッサモサなのだが、それがまたエロティックである。
動画リンク:E. J. BELLOCQ
上記は彼の作品にさらに女性による解説を加えた動画、ただ彼女の話す言語が英語ですらなくYoutubeの翻訳機能も使えなかった為、彼女が何を話しているのかすら私には分からなかった。